シャフト船の魅力に迫る!!

ボートの購入を検討する上で、まずはボートのタイプ別特徴を知ることが重要となります。
前回はボートタイプの概要についてご紹介しましたが、
結局、どのタイプの船が自分に一番合っているの?もっと詳しく特徴を知りたい!
と思われた方もおられると思います。
そこで、今回はシャフト船の特徴についてご紹介します。

シャフト船とは?気になる騒音は?

シャフト船は船内機船とも言いますが、文字通り推進機関であるエンジンが船体の中央に配置されています。
シャフトを伝う動力で直接プロペラを回し、プロペラの後方にある舵(ラダー)で進む方向を操作します。

シャフト船のメリットは、エンジンが船の中央寄りに配置することで重量バランスが良い事や水中にシャフトしか出ていない為、ドライブ等の機械的な故障が少ないことです。

でも、ここで気になるのは騒音。
エンジンが船体中央、つまりキャビンの下にあるってことは音がうるさいんじゃないの?
そんな声が聞こえてきそうですが、ご安心下さい!!
最近では防音構造が進化してきておりますので、走航中もキャビン内でも充分に会話を楽しめるくらい静かになってきているんですよ!
ここで、防音構造について簡単にご紹介します。

〔防音二重構造〕
床面を二重にし、中空部に吸音材を施して走航中の機関音を低減。
さらにエンジン防振支持と排気消音器を装備し、低振動・低騒音化を追求しています。
他にも、機関場にデシベルウォールという吸音材を貼ることで、より騒音の低減につなげています。

夜釣りを可能にするシャフト船の秘密

シャフト船で特徴的なのは、エンジン(船内機)そのものから大きな動力がとり出せること。
発電機をセットすることで、夜釣り用の照明器具や電動リール用のコンセントなどの電源を余裕で確保できるようになるのです。
つまり、釣りの楽しみ方がグンと広がります。

秘密はこれだけではありません。
エンジンのオモテ側から動力を取り出すことを「前部駆動」と言いますが、ヤンマーの強みであるディーゼルエンジンの大きな特徴でもあります。
もう少し詳しく見ていきましょう!

〔前部駆動〕
船によってはレーダー、無線、GPS等が設置されていますが、これらを動かすためには電力が必要です。
また、エアコン、スラスターなどを動かすためには油圧や電気が必要になりますが、そのためには、発電機や油圧ポンプ等を動かす動力が必要になるわけです。
プレジャーボートなどの場合は機関室のスペースも小さく補機関を設置するスペースがありません。
そのため、主機関の船首側(前部側)から動力を取り出して発電機や油圧ポンプを動かしています。

文章ではなかなかイメージが沸きにくいと思いますので、ヤンマーの人気フィッシングクルーザー『EX38』に採用した油圧システムの導入事例をご紹介します。

図のように、エンジンのオモテに動力取り出し装置を設置し、横引きした油圧ポンプを回すことで、油圧スラスターを動かしています。
発電機を設置して、集魚灯を焚いてイカ釣りなんてことも可能に!
ディーゼルエンジンのメリットである前部駆動を活用すれば、さまざまなオプションが実現できるのです!!

油圧システムの導入事例でご紹介した「EX38」の製品ページはこちらからご覧頂けます。

船尾形態による違いとは?

一言でシャフト船といっても、用途や利用環境により船尾の形態が引き上げ式、本キール式、半キール式、ブラケット式の4種類に分類されます。
ここでは、それぞれの特徴についてご紹介します。

ちなみに、ヤンマーのプレジャーボートは全て、プロペラ前部に抵抗が少なく、船速確保に有利なブラケット式となっております。

〔船尾形態〕

今回はシャフト船の特徴についてご紹介しましたが、お役に立てて頂けましたでしょうか?
次回はドライブ船について特集しますので、ぜひ楽しみにして下さいね!!